フレンチの巨匠が美味しいといった料理とは?
金沢市清水町にある金沢キッチン、金沢に住む人だって清水町のことを知らない人がたくさんいます。そんなたった8軒しかない集落に、昨日夢のような出来事が起こりました。
『今年の味噌作りは2回開催してみませんか?』
と石黒種麹店の社長石黒さんからふとお話を頂きました。
『味噌のでき方も前半と後半では少し違うんですよ。』
『そうですね、では4日と後半か3月頭にでもしましょうか?』
という感じで2回開催が決まりました。
その後、突然石黒さんから連絡があり、
『ニューヨークを代表するフレンチのシェフが味噌作りをしたいと依頼があってそれを金沢キッチンさんの味噌教室と一緒にしてもいいですか?』
ということでした。
『えーそれはすごいことです!ぜひお願いします。でもそのシェフの名前は?』
しばらくわからなかったのですが、やっと資料を送ってくださり、見てびっくり!
世界の美食家に愛されるアメリカニューヨークを代表するフレンチレストラン『bouley』
のオーナーシェフDavid Bouleyさんでした。
ネットでいろいろ調べると彼の料理に対する気持ち、志、日本食への想いがわかり、益々ファンになり、お会いできるのが本当に楽しみになりました。
2016年2月、日本の農林水産省から「日本食普及の親善大使」にも任命されています。
そしてとうとうお越しになられる日が、
お出しするお料理を何にしようか?
ぎりぎりまで決まってなくて・・・。
石黒さんが味噌料理をお願いします。
ということで依頼があったので、味噌、塩麹、甘酒をたっぷり使いました。
お味噌汁で少しボリュームがあるものを、さらに魚の味噌麹漬け、人参の塩麹ドレッシングでサラダ、そしてとても気に入ってい下さったのがYouTubeでも紹介した塩麹を使用したチキングリルパニーニのチキンでした。今回はサンドせずにお出ししました。
作り方もすごく聞いてくださったので、思わずお手伝いで来ていたロバートさんがYouTube見てください!!とお願いしていました。
とっても簡単で美味しいそして柔らかくジューシーに仕上がります。
さらに感動してくれたのは、フグの味噌麹漬けでした。
フグの切り身にクラタペッパーをふりかけ石黒さんのかぶら漬の素と味噌を合わせて一晩漬けこんだものを軽くフライパンで焼いたものでした。
酵素の力でフグの味がぐっと風味豊かになり身がプリッとして、さらにブラックペッパーの風味とピリッと辛さが味をさらにアップしてくれました。作り方は簡単ですが、素材がスペシャルのものがそろうとこんなにも変わるんですね。
後は輪島産のタコを魚屋さんで釜茹でされた無添加のタコが手に入ったので、
ぬたのように茹でて甘くしたネギとタコを味噌と甘麹と酢と粒マスタードと合わせました。
一つ一つお皿に盛るのはフレンチスタイル、きれいに盛り付けをするものですが、ここは里山。すべての食材は大きな皿に盛り付けてみんなでシェアーする形をとりました。
その方が食事は楽しく会話がはずみます。
自宅の和室も大活躍です。ひな人形もちょうど子供たちが並べてくれて間に合いました。
皆さんと楽しい食時間となりました。
お礼のメールをデイビットさんにその日の晩に送りました。
そしたらすぐ返信があり。
とっても美味しいお料理をありがとうと優しく接してくれてありがとうという感謝のメールでした。そして・・・!
Also enjoyed talking with you only wish we had more time to share our passion of food !!!
本当に料理の話は尽きなくて、時間がなさ過ぎた。もっといっぱい話しがしたかったです。
彼のダメ出しではなく、これどうして作るの?どういう順番なの?
本当に探究心が素晴らしい!
また来るねと書いてました。本当ですか!!!
あ~彼の料理を食べてみたい。きっと愛にあふれた料理なんでしょう。
パッションという言葉を最近私の中で輝いています。
パッションとセンスをもってこれからも金沢キッチンを盛り上げていきたいです。私一人ではなく周りにいてくれるすべての仲間がみんな持ってるパッションをいい形で表現していきたいと思います。
長くなりましたが本当にこの機会を与えてくださった、石黒社長には感謝です。そして英語で直接お客様と話せるようになったことに英会話のロバート先生にも感謝します。
味噌作りについてはまた改めて書きます。
デイヴィッド・ブーレイさんについて書いてあります。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/06/ny-7.php